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相続税 Q&A
Q1 子供名義の預金でも相続財産になる場合があるそうですが・
Q2 相続人同士で争いがあり、相続財産の全容が判明しません。申告したいのですが、申告ができません。
Q3 養子の数の制限とはなんでしょうか?
Q4 養子が居る場合は、法定相続人の数に制限があるそうですが、養子でも制限を受けない場合もあると聞きました。
Q5 被相続人の預金口座から引出をしようとしたら銀行から断られました。どうしてでしょうか?生前に引き出せばよかったのでしょうか?
Q6 保険契約では保険金受取人を子供のAとしていたが、遺族の話し合いでその保険金は妻乙が取得する方が良いのではないかということになりました。この場合生命保険金等の非課税の適用を受けることができるでしょうか?
Q7 保証債務は債務控除として控除可能でしょうか?
債務者のA社は、弁済不能状態であり、被相続人が債務を履行しなければならいない状況です。またB社に求償しても返還を受ける見込みはありません。
Q8 甲は、銀行から借入れを行ったが、高齢であることから、甲の子供のAが連帯債務者となりました。
借入金は、Aの口座に入金された後、Aの財産の取得に充てました。債務の残額の全額を債務控除として良いでしょうか?
Q9 遺産分割費用として弁護士に300万円支払いました。この費用は相続財産から支出して良いでしょうか?またこの費用は債務控除として控除できるのでしょうか?
Q10 父は生前に弁護士と遺言の執行を委任内容とした契約を締結していたとのことです。その父の死亡後、その弁護士は遺言執行者として任務を遂行したため、その報酬を支払いました。
この費用は相続財産から支弁されるものであることから、相続税の計算においても債務控除ができるのではないかと思っておりますが・・・
Q11 相続人がいない場合には、財産はどのようになるのでしょうか?
Q12 代償分割とはどのような制度でしょうか?
Q13 第二次相続の場合の方が、相続税額が多くなると聞きましたが、本当でしょうか?
Q1 子供名義の預金でも相続財産になる場合があるそうですが
A
Q2 相続人同士で争いがあり、相続財産の全容が判明しません。申告したいのですが、申告ができません。
A  
 相続財産の全容が不明なのですから、納税義務があるかどうかも不明な場合もあると思います。しかし遺産の全容が不明な場合には申告を免除するとか、猶予するという規定はありません。従いまして、財産の全容が不明な場合にも申告義務はあります。
納税義務があると思われる場合には、判明している財産範囲の中で申告することも可能です。
後日財産の全容が判明した場合には、修正申告や更正の請求をすることが出来ます。
このような場合には、やむを得ない事情があると認められますので、相続財産の全容の把握に努力した上で、その判明した範囲の中で申告をすれば、無申告加算税、過少申告加算税などは賦課されません。
相続人同士に争いがある場合は、共同で申告することも難しいことが多いのですが、それぞれ別に申告書を提出することも可能です。(2004/1/10)


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Q3 養子の数の制限とはなんでしょうか?
A 遺産に係る基礎控除額は、5,000万円+1,000万円×法定相続人の数 の算式で計算します。
つまり法定相続人の数が多くなると、基礎控除額が大きくなるので、養子をとって法定相続人を増やすことは相続税の節税になります。
しかしこの算式の法定相続人の数に算入できる養子の数には制限があります。実子がない場合は2人まで、実子がある場合は1人です。それ以上の養子がいても、法定相続人の数に算入しないことになっています。

 ご注意頂きたいのは、この措置はあくまでも税法上の措置であって、養子縁組の効力や養子としての地位を否定するものではありません。相続税を計算する上での制限でしかありません。

 養子の数の制限に関する相続税法上の規定は、次の4項目です。
 @生命保険金等の非課税限度額の計算
 A退職手当金等の非課税限度額の計算
 B遺産に係る基礎控除額の計算
 C相続税の総額の計算
(2004/1/21)



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Q4 養子が居る場合は、法定相続人の数に制限があるそうですが、養子でも制限を受けない場合もあると聞きました。
A 相続税を逃れるために養子縁組みが多く行われたことから、現在は養子の数について制限があります。
 遺産の基礎控除額の計算に当たって、法定相続人の数に算入する養子の数について、(1)実子がある場合は1人 (2)実子がない場合は2人まで とされています。
 
しかし次の場合には、養子であっても実子とみなされ、養子の数の制限から除外されます。

(1)民法第817条の2第1項に規定する特別養子縁組による養子となった者
(2)被相続人の配偶者の実子で、被相続人の養子となった者(いわゆる連れ子)
(3)被相続人との婚姻前に被相続人の配偶者の特別養子縁組による養子となった者で、その被相続人の養子となった者
(4)実子若しくは養子又はその直系卑属が相続開始前に死亡し、又は相続権を失ったため相続人(相続の放棄があった場合でも、その放棄がなかったとした場合の相続人)となったその者の直系卑属(2004/1/10)

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Q5 被相続人の預金口座から引出をしようとしたら銀行から断られました。どうしてでしょうか?生前に引き出せばよかったのでしょうか?  
A 金融機関は死亡の事実を知ると、直ちに口座を閉鎖してしまいます。相続人であっても、遺産分割前は被相続人の預貯金の引き出しはできません。
 つまり遺産分割協議が終了するまでは、財産は相続人の共有となりますので、金融機関は分割協議前に預貯金の引き出しに応じてしまいますと、後々他の相続人からその責任を問われることになります。

預貯金の引出をするには、相続人全員の実印・印鑑証明書・被相続人と相続人の戸籍謄本を準備し、全員が判を押せば名義を変更または払い戻し請求をすることができます。
しかし郵便局やJAなどで、死亡後でも預貯金の引出に応じてくれることもあります。それはあくまでも例外であって、被相続人やその家族について金融機関が良く知っていることが前提です。死亡後の預貯金の引出については、金融機関によって多少異なると思いますので、何かの事情がある場合には、まず金融機関に相談してみると良いと思います。
では、死亡前に預貯金の引出をすれば良いのでしょうか?実際にはそのようになさっている方も多いようです。しかし死亡前でも預貯金の引出を断られることもあるようです。このような場合はまれであると思いますが、預貯金に引出は金融機関の判断によるということです。
引き出しした金銭について、明確に使途が示せない場合には相続財産に含まれます。当然金融機関からの残高証明書には載りませんので、多くの場合には現金として申告しています。 (2004/1/12)


Q6 保険契約では保険金受取人を子供のAとしていたが、遺族の話し合いでその保険金は妻乙が取得する方が良いのではないかということになりました。この場合生命保険金等の非課税の適用を受けることができるでしょうか?
<保険内容> 
 被保険者 被相続人
 契約者   被相続人
 保険料負担者 被相続人
 保険金受取人 子A
A 生命保険金については、保険契約に係る保険約款等の規定に基づいて保険金が支払われるのが通常です。従って本事例のように保険金受取人以外の者が保険金を受領した場合には、子Aから配偶者乙へ保険金相当額の贈与があったと解釈することも可能です。
 しかし保険金受取人が変更されていなかったことについてやむを得ない事情があると認められるときは、その保険金を取得した者が保険金受取人となります。(相基通3-11、3-12)(2004/1/21)


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Q7 保証債務は債務控除として控除可能でしょうか?
債務者のA社は、弁済不能状態であり、被相続人が債務を履行しなければならいない状況です。またB社に求償しても返還を受ける見込みはありません。
A 保証債務(連帯保証債務を含む)とは、主たる債務者が債務を履行しない場合に、保証債務者が主たる債務者に代わってその債務を履行する債務を言います。
保証債務に関する相続税法の取り扱いは、保証人がその債務を履行するか否かは不確実であること、また債務を履行しても主たる債務者に対し求償権を行使することによって補填される性質のものであることから、原則として相続税法に定める「確実な債務」には該当しないとされて居ます。
 しかし、相続開始の時の現況により、主たる債務者(B社)が弁済不能状態で、保証人(被相続人)がその債務を履行しなければならいない場合には、「確実と認められる債務」として、債務控除の対象とすることが出来ます。(相基通14-3)
主たる債務者(B社)が弁済不能状態であるかどうかの判定は、一般的には債務者(B社)が破産、会社更正あるいは強制執行等の手続きを受けるなど、客観的に明らかに債権回収できないと認められるか否かで決められます。
B社は、債務超過の状況が続いていたようですが、これをもって直ちに弁済不能状態ということは出来ません。また破産、会社更正などの法的手続きが開始された事実もないことから、弁済不能状態とは判断されません。(2004/1/22)


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Q8 甲は、銀行から借入れを行ったが、高齢であることから、甲の子供のAが連帯債務者となりました。
借入金は、Aの口座に入金された後、Aの財産の取得に充てました。債務の残額の全額を債務控除として良いでしょうか?
  
A 相続税法では、相続税の課税価格の計算上、相続又は遺贈(死因贈与を含みます。)により取得した財産の価額から・被相続人の債務で相続開始の際、現に存するもの及び被相続人に係る葬式費用を控除して課税価格を計算することとされています。
  
 ところで、連帯債務とは、数人の債務者が同一内容の給付について、それぞれが独立に全部の給付をなすべき債務を負担し、しかも、そのうちの1人が債務を履行すれば他の債務者の債務もすべて消減する多数当事者の債務をいいます。そして、連帯債務は、債務者の数に応じた多数の独立した債務であることから、保証債務のように各債務の問に主従の別はありません。

 しかし、連帯債務者の1人が自已の出損によって総債務者の共同の免責を得た場合には、他の債務者に対してその負担部分に応じた償還を求めることができることとなっています。この負担部分は、割合であって固定した数値ではないと解されており、債務者問の特約又は連帯債務を負担することによって受けた利益の割合によって定まりますが、これら特別の事情がない場合には、平等の割合と解されています。

 そこで、相続税の取扱いに当たっては、連帯債務者のうちで債務控除を受けようとする者の負担すべき金額が明らかとなっている場合には、その負担部分の金額を債務控除の対象とすることと取り扱われています(相基通14-3)。

 本件の場合は、連帯債務者問において負担部分に関する特約はなく、また、銀行からの借入金を源資として取得した財産は全て相続人Aの財産であり、かつ、被相続人甲がその借入金を運用した事実は認められないことから、現実に連帯債務による利益を享受したのは相続人Aと認められます。

 このことから、銀行からの借入金は実質的に全て相続人Aの債務と解されることから、被相続人甲の債務として相続財産の価額から控除することはできません。

 連帯債務者のうちに資力を喪失するなど弁済することができない状態にある者があり、かつ、求償権を行使しても弁済を受ける見込みがなく、その者の負担部分をも負担しなければならないと認められる場合には、その負担しなければならないと認められる部分の金額もまた、債務控除できます。



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Q9 遺産分割費用として弁護士に300万円支払いました。この費用は相続財産から支出して良いでしょうか?またこの費用は債務控除として控除できるのでしょうか?   
A  相続財産に関する費用は、民法885条に規定している通り、相続財産の中から支弁することになっています。
遺産分割の際に生じた争いに起因する訴訟などに要した費用は、それは相続開始後において発生した支払原因に基づいて支出されたものであり、相続人の債務です。
 このことから、本件遺産分割関連費用は、被相続人の相続開始の
時に現に存する被相続人に係る債務ではなく、相続税の課税価格の計算上、債務控除される債務とはなりません。
 相続財産の管理に関する費用は、相続開始後に発生するものであり、被相続人の債務ではなく、相続開始の際に現に存する債務でもありませんから、たとえ相続財産から支弁されるものであっても、相続税の課税価格の計算上控除される債務とはなりません。(2004/1/29)


Q10  父は生前に弁護士と遺言の執行を委任内容とした契約を締結していたとのことです。その父の死亡後、その弁護士は遺言執行者として任務を遂行したため、その報酬を支払いました。
 この費用は相続財産から支弁されるものであることから、相続税の計算においても債務控除ができるのではないかと思っておりますが・・・
A  遺言執行者としての地位は、遺言に基づいてのみ生じ、遺言執行者としての報酬請求権は、遺言又は家庭教判所の審判によって生ずるものと解されています。
 このことから、遺言者との間でなされた本件委任契約は、遺言執行に対する報酬請求権の発生根拠とはなり得ず、本件委任契約は効力を有しないと思われます。したがって、本件委任契約に基づいて支払われた報酬は、民法に定める遺言執行者に対する報酬とはいえず、相続財産に関する費用とはいえないことになりますので、相続財産の中から支弁することはできません。
 さらに、本件委任契約に基づいて報酬請求権は発生しないことから、父(被相続人)が弁護士に対し本件報酬を支払うべき債務を負担していたと解することもできません。
 よって、本件報酬は相続税の課税価格の計算上、債務控除される債務にも該当しないことになります。(2004/1/29)


Q11 相続人がいない場合には、財産はどのようになるのでしょうか?
A  民法では、財産を有する人が死亡した場合において、相続人があることが明らかでないとき、又は存在しないとき(法定相続人の全員が相続の放棄をした場合を含む)は、その財産は相続財産法人となると規定しています。(民951)利害関係人等の請求によって選任される相続財産の管理人が所定の公告を行い、まずは相続人を捜します。その上で相続人が存在しない場合には、特別縁故者に相続財産の全部又は一部を与えることができます。

 特別縁故者とは、被相続人と生計を一にしていた者、被相続人の療養看護に努めた者、その他被相続人と特別の縁故があった者を言います。

 つまり相続人がいない場合でも、特別縁故者の請求があり、その請求が認められた場合には、その特別縁故者は遺贈により財産を取得することになります。従ってその特別縁故者には申告納税義務が発生します。
 相続人がいない場合等は、公告など所定の手続きがありますので、財産分与まで最短で13か月ほどかかります。(2004/1/22)


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Q12 代償分割とはどのような制度でしょうか?
A 代償分割とは、遺産の分割に当たって共同相続人等のうちの1人又は数人に相続財産を現物で取得させ、その現物を取得した人が他の共同相続人等に対して債務を負担するもので現物分割がむずかしい場合に行われる方法です。

例えば、自宅などを長男のみに取得させたいが、そのようなことに他の兄弟が納得しないような場合に利用されます。他の兄弟も納得できるように代償として金銭等により代償財産を交付します。

 この場合には、代償分割を利用することを遺産分割協議書に記載しておく必要があります。その記載がない場合には、贈与と扱われることになりますので、注意が必要です。

記載例:
● 相続人○○は、被相続人の遺産をすべて相続する。
● 相続人○○は、その取得した相続財産の代償として、相続人△△
に対して現金何万円を本協議書の調印と同時に支払うものとする。

代償分割の場合の課税価格の計算

●代償財産交付を受けた相続人
(相続または遺贈により取得した現物の財産価額)
+(交付を受けた代償財産価額)
●代償財産交付した相続人
(相続または遺贈により取得した現物の財産価額)
-(交付をした代償財産価額)

代償財産評価額は、原則は実際の支払い金額でですが、代償分割の対象となった相続税評価額と時価との割合比で評価することも可能です。どちらか有利な方を選ぶことが可能ですが、明らかに相続税の負担を不当に軽減しようという意図が認められる場合には、支払い金額が適用されます。

 また、代償財産として交付する財産が相続人固有の不動産の場合には、遺産の代償分割により負担した債務を履行するための資産の移転となります。つまりその交付した者については、その交付の時における時価によりその資産を譲渡したことになり、所得税が課税されます。
 一方、代償財産として不動産を取得した人については、その交付があった時の時価により、その資産を取得したことになります。
(2004/12/11)


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Q13 第二次相続の場合の方が、相続税額が多くなると聞きましたが、本当でしょうか?
A  その通りです。第二次相続の場合には、配偶者の税額軽減の適用がありません。これは配偶者の取得した財産の1億6000万円までの部分か法定相続分までの部分について課税されないという威力のある制度です。配偶者がいる場合には、その配偶者について税額が生じないケースが多いのはこのためです。
 第二次相続の場合には、配偶者の税額軽減の適用がなく、財産に対してストレートに課税されることになります。
 また子どもたちが全部独立しておりそれぞれ自宅を所有している場合には、小規模宅地等の減額の制度も十分享受できないケースもあります。
 配偶者の固有の財産がある場合には、課税財産そのものが増えてしまっていることもあります。

 第二次相続の場合には、必ず相続税額が大きくなるとは言えませんが、しかしながらほとんどの場合には税額が多くなります。

 しかし第二次相続が短期間に発生した場合にには、相次相続控除の適用があります。これは税金が安くなる制度で、10年以内に相続が発生した場合に適用があるものです。(2004/12/25
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