HOME | お問合せ | 初級経営分析 |
利益は意見、キャッシュは現実
これからの経営戦略
キャッシュ・フロー計算書では、損益計算書では見えなかった部分が見えるのです。本当は損益計算書より大切な
計算書ではないかと思います。
1 キャッシュ・フロー計算書と資金繰り表  

 決算書といえば、従来は貸借対照表・損益計算書のことを言いましたが、最近は、これにキャッシュフロー計算書を加え、これらを決算書と考えるようになりました。そして、これら三表は一般的に「財務三表」と呼ばれています。

 キャッシュフロー計算書とは、1年間のキャッシュフローの流れを表すもので、その資金の流れを、3つの区分(「営業活動によるキャッシュフロー」、「投資活動によるキャッシュフロー」、「財務活動によるキャッシュフロー」)にわけて表示するものです。
これに似た言葉に、資金繰り表があります。表す内容が、資金の流れという意味では同じものです。

 キャッシュフロー計算書は、決算報告の書類であり、資金繰り表は、期中の資金管理の書類と理解しておけば良いのではないかと思います。
資金繰り表は予定であり、キャッシュフロー計算書は結果と言えるでしょう。

 このキャッシュフロー計算書が決算書に付されることによって、会社の実体について多くのことが解るようになりました。そしてこのことは、とても大きな変革でありました。
詳細については、別の機会に譲るとして、まずは資金繰表を作成してみましょう、とご提案致します。 資金繰り表は、予定ですから資金ショートに至らなければ、少々間違えても大丈夫です。まずは、資金繰り表を作成して、資金の流れについてながめてみましょう。

 経営者自身で作成することが困難であれば、経理担当者に作成してもらったり、税理士等に作成して貰いましょう。
難しいと思わず、細かいことも考えずに、まずは眺めてみてみましょう。ご自身の事業の内容ですから、財務諸表の知識がなくとも何となくは理解できるものです。

 数字は正直なものです。
その資金繰り表は、今事業がどうなっているのか、今どうすべきなのか、またこの先どうなっていくのかを暗示してくれるはずです。
2 利益は意見、キャッシュは現実

 利益は主観的なものであるが、キャッシュは客観的なものであるという意味です。
よく経営者の方が、損益計算書では利益が出ているのに、資金が足りないのは何故か?と疑問を持たれますが、まさに損益計算書とキャッシュ・フロー計算書の相違点に係る疑問です。

 簡単に言えば、これらの相違は損益計算書における収益・費用の認識の時期が、実際のキャッシュの入出金時期と異なることに起因します。
黒字倒産は損益的には黒字であるにもかかわらず、資金管理が不十分であったときに起こる事象です。

 では利益が主観的であるとはどういうことでしょうか?
それは、収益・費用の計上時期は必ず一定の時期となっているものではなく、企業側での選択の余地があります。また売上原価の算定の仕方にも複数の方法が認められていますので、その方法の中での選択ができます。

 つまり同じ事業を行っていても、会計処理の方法の選択によって、利益金額が異なってくるのです。換言すれば、同じ利益を計上している企業でも、その中身は異なっている可能性があるということです。

 それでは、キャッシュの方はどうでしょうか?
キャッシュの認識の時期や評価の仕方はひとつだけです。つまり現在、現金預金はいくらあるのか、で決まりますから客観的なのです。
HOME