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平野由紀子税理士事務所     本文へジャンプ
 所得税
1 不動産所得に係る初期費用と資産計上について

初期費用とは、初期投資、つまりアパートを建築する際に1回だけ発生する費用のことです。
1.地質調査費
  (1)建物建築のために行われるものは建物の取得費に算入します。
  (注)「建物の取得費および算入する」という意味は、支出した年の必要経費に算入するのではなく、減価償却の対象とする。つまり、建物の使用期限(耐用年数)にわたって費用化する、という意味です。以下「建物の取得費に算入する」とは、そういう意味です。
  (2)土地改良工事のために行われるものは土地の取得費に算入します。ということは、アパート経営に伴う必要経費とされず、将来、その土地を譲渡したときの必要経費(土地の取得費)に含めることになります。
2. 測量費
  (1)すでに所有している敷地を、アパート建築用地のために必要な敷地に分筆するために要する測量費は、分筆された土地(アパートの敷地)の取得費に算入します。
(2)分筆する必要のないアパートの敷地を、建築確認申請のために行う測量費は、建物の取得費に算入します。
(3)上記のほか、アパート経営に必要な測量費で土地や建物算入されない測量費は、発生した年の必要経費に含めることができます。
3. 建築確認申請費用
  建築確認申請の費用は、建物の取得費に算入します。
4. 埋立て、土盛り、地ならし、切り土、防壁
  (1)土地の造成、改良のために行われるものは土地の取得費に算入します。
(2)防壁のために行う擁壁工事は構築物とされ、所定の耐用年数で減価償却の対象とします。
  (注)構造により耐用年数は次のようになります。
(1) 鉄骨鉄筋コンクリート造又は鉄筋コンクリート造のもの・・・・50年
(2) コンクリート造またはコンクリートブロック造のもの・・・・・30年
(3) 石造のもの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50年
(4) 土造のもの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40年
(5) 木造のもの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10年
 
構築物の償却方法は定率法、定額法いずれも選択適用可能です。
(3)建物建築の基礎工事のように建物建築に通常要するものは建物の取得費に算入します。
5. 建物建築工事費
  建物建築工事費は、当然のことながら、建物の取得費に算入します。平成10年4月1日以後取得の建物は、新築・中古を問わず、定額法のみが償却方法として法定されています。しかし、同日前に取得した建物は同日後であっても定額法から定率法への変更、またその逆も可能です。
  (注)建物が住宅の場合の法定耐用年数は次のとおりです。
(1) 鉄筋鉄骨コンクリート造又は鉄筋コンクリート造のもの・・・・・47年
(2) 金属造 (鉄骨造)
骨格の肉厚が4ミリ超・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34年
同3ミリ超4ミリ以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27年
同3ミリ以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19年
(3) 木造・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22年
(4) 木骨モルタル造・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20年
6. 建物付属施設
  建物付属施設とは、建物に固着されたものでその建物の使用価値をぞうかさせるもの、その建物維持管理上必要な物をいいます。なお、建物付属設備の償却方法は「定額法」「定率法」いずれかを選択できます。
  (注) アパートの場合の建物付属設備には次のようなものがあります。
(1) 電気設備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15年
(2) 給排水・衛生設備、ガズ設備・・・・・・・・・・・・・・15年
(3) 冷房、暖房、通風設備・・・・・・・・・・・・・・・・・13年
(ダクトを通じて広範囲にわたって冷房又は暖房するものは建物付属設備に含まれますが、工具器具備品に含まれる冷暖房設備は、建物の構造内に固着されないので、壁に取り付けられ、取り外しができる点で異なります)
(4) 消化、排煙又は火災報知設備・・・・・・・・・・・・・・8年
(5) 日よけ設備
主として金属製のもの・・・・・・・・・・・・・・・・・15年
その他のもの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8年
7. 空調設備
  建物の構造内に組み込まれない冷暖房機器は、建物とは独立した固定資産として工具器具備品に区分され、法定耐用年数が6年です。
工具器具備品の償却方法は、定額法、定率法いずれも可能です。
8. 駐車場舗装設備
  駐車場舗装設備は、構築物の取得費に算入します。
償却方法も定額法、定率法いずれも可能です。
  (注) 法定耐用年数は次のとおりです。以下は野外の駐車場の場合です。
(1) コンクリート敷、れんが敷、ブロック敷・・・・・・・・・15年
(2) アスファルト敷・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10年
(3) 鉄筋コンクリート敷・・・・・・・・・・・・・・・・・・15年
(4) 石敷、砂利敷・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15年
(ただし、損傷部分を補修するための維持費は修繕費に該当します)
9. 緑化設備
  アパートの敷地内に花壇や植木を設置したときのその設置費用は、構築物の取得費に算入します。法定耐用年数は20年です。
10. 水道管設備
  公道から建物本体までをつなぐ水道管施設は、構築物に含まれます。
  (注) 材質により次のように法定耐用年数が異なります。
(1) 合成樹脂造のもの・・・・・・・・・・・・・・・10年
(2) 鋳鉄製のもの・・・・・・・・・・・・・・・・・30年
(3) 鋼鉄製のもの・・・・・・・・・・・・・・・・・15年
11. 下水道設備
  建物から公共下水道設備は、構築物に含まれます。
  (注) 構造により耐用年数は次のように異なります。
(1) 鉄筋鉄骨コンクリート造又は鉄筋コンクリート造のもの・・・・・35年
(2) コンクリート造のもの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15年
(3) 石造・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35年
(4) 金属造のもの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45年
(5) 合成樹脂造のもの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10年
12. 門扉およびへい
  門扉およびへいは、構築物に含みます。
  (注) 構造により耐用年数は次のように異なります。
(1) 合成樹脂造のもの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10年
(2) 金属造のもの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10年
(3) 木造のもの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10年
(4) 石造のもの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35年
(5) れんが造のもの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25年
(6) 鉄骨鉄筋コンクリート造又は鉄筋コンクリート造のもの・・・・・・30年
(7) コンクリート造又はコンクリートブロック造のもの・・・・・・・・15年
(8) 土造のもの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20年
13. 水道施設利用権、公共下水道施設負担金(無形固定資産
  水道施設や公共下水道設備を使用する権利を取得するために負担する工事費用は、無形固定資産となります。耐用年数はいずれも15年、無形固定資産の償却方法は定額法のみ認められています。
14. 公共下水道の受益負担金(繰延資産)
  地方公共団体が年計画事業等として公共下水道を設置すると、周辺の土地所有者はその設置によって著しく利益を受けることになるので、一定の受益者負担金を負担することになっています。

 上記13の公共下水道 "施設" 負担金は、負担者みづからが施設を使用する点で異なりますので無形固定資産に区分されますが、"受益者負担金"は繰延資産として扱われ、償却期間は6年。繰延資産の償却方法は定額法のみ認められています。

                                                                           (続き)

出典:アパート経営ゼミナール(セキスイハイム神奈川梶j

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