This webpage was protected by ANTIDOTE for PC HTMLProtector / このページは、ANTIDOTE for PC HTML Protector によって特殊保護されています。
HOME|相続Q&A main |
 
 
Q8  甲は、銀行から借入れを行ったが、高齢であることから、甲の子供のAが連帯債務者となりました。
借入金は、Aの口座に入金された後、Aの財産の取得に充てました。債務の残額の全額を債務控除として良いでしょうか?
    A  
 
相続税法では、相続税の課税価格の計算上、相続又は遺贈(死因贈与を含みます。)により取得した財産の価額から・被相続人の債務で相続開始の際、現に存するもの及び被相続人に係る葬式費用を控除して課税価格を計算することとされています。
  
 ところで、連帯債務とは、数人の債務者が同一内容の給付について、それぞれが独立に全部の給付をなすべき債務を負担し、しかも、そのうちの1人が債務を履行すれば他の債務者の債務もすべて消減する多数当事者の債務をいいます。そして、連帯債務は、債務者の数に応じた多数の独立した債務であることから、保証債務のように各債務の問に主従の別はありません。

 しかし、連帯債務者の1人が自已の出損によって総債務者の共同の免責を得た場合には、他の債務者に対してその負担部分に応じた償還を求めることができることとなっています。この負担部分は、割合であって固定した数値ではないと解されており、債務者問の特約又は連帯債務を負担することによって受けた利益の割合によって定まりますが、これら特別の事情がない場合には、平等の割合と解されています。

 そこで、相続税の取扱いに当たっては、連帯債務者のうちで債務控除を受けようとする者の負担すべき金額が明らかとなっている場合には、その負担部分の金額を債務控除の対象とすることと取り扱われています(相基通14-3)。

 本件の場合は、連帯債務者問において負担部分に関する特約はなく、また、銀行からの借入金を源資として取得した財産は全て相続人Aの財産であり、かつ、被相続人甲がその借入金を運用した事実は認められないことから、現実に連帯債務による利益を享受したのは相続人Aと認められます。

 このことから、銀行からの借入金は実質的に全て相続人Aの債務と解されることから、被相続人甲の債務として相続財産の価額から控除することはできません。

 連帯債務者のうちに資力を喪失するなど弁済することができない状態にある者があり、かつ、求償権を行使しても弁済を受ける見込みがなく、その者の負担部分をも負担しなければならないと認められる場合には、その負担しなければならないと認められる部分の金額もまた、債務控除できます。


  
〒983-0835 宮城県仙台市宮城野区大梶 平野由紀子税理士事務所